RP902i TagAccess for iOS読み取り済みタグの連続応答を抑止する方法について

目次

ボタン名 < MENU >での役割 備考
トリガーボタン 項目の決定 本体正面、画面下の大きなボタン
ダウンボタン 1つ下の項目への移動またはパラメータの変更 本体正面、トリガーボタン下の左側のボタン
アップボタン
メニューボタン
1つ上の項目への移動またはパラメータの変更 本体正面、トリガーボタン下の右側のボタン

このページの対象製品

  • RP902-43FMS0G

フラグとセッションについて

Flag (フラグ)

一般的なEPC Gen2に準拠したRFIDタグには、インベントリ済フラグ機能が搭載されています。インベントリ済フラグでは、まだ読み取られていない状態(未読状態)と、既に読み取られている状態(既読状態)が存在します。

通常、まだ読み取られていない未読状態のRFIDタグのフラグはA、既に読み取られた既読状態のRFIDタグのフラグはBとなります。RFIDタグには、このフラグをBから、再びAに自動的に戻す機能も搭載されており、それを事項のSession (セッション)で説明しています。

RFIDリーダー側には、このフラグの読み取りオプションが存在し、Aだけ読み取るBだけ読み取るまたはA/B両方読み取るの3つのパターンが設定できます。

Session (セッション)

一般的なEPC Gen2の準拠したRFIDタグには、セッション機能が搭載されています。セッションでは、インベントリフラグをAからBに自動的に戻す時間を管理します。セッションには、S0S1S2S3の4つのパラメータが存在します。

RFIDリーダー側には、どのセッションパラメータを使用するかをタグに伝えるオプションが存在しますが、RFIDリーダー側でフラグを変化させる時間を自由に変更することはできません。また、フラグが変化するまでの時間で標準化されているのは、最小時間や最大時間だけです。そのため、RFIDタグの種類やメーカーによって、数ミリ秒から無限(元に戻さない)など様々です。

  • パーシスタンス = フラグBを継続する時間
セッション パーシスタンス
S0 (セッション 0)
  • リーダーから電波を受けている : 無制限
  • リーダーから電波を受けていない: なし
フラグがBに変化した後、リーダーからの電波を受けているあいだはフラグBを継続し、電波を受けなくなったときには即座にフラグをAに戻す。
S1 (セッション 1)
  • リーダーから電波を受けている : 500ミリ秒 < パーシスタンス < 5秒
  • リーダーから電波を受けていない: 500ミリ秒 < パーシスタンス < 5秒
フラグがBに変化した後、リーダーからの電波を受けている、受けていない関わらず、0.5秒~5秒のあいだにフラグAに戻す。
S2 (セッション 2)
  • リーダーから電波を受けている : 無制限
  • リーダーから電波を受けていない: 2秒 < パーシスタンス
フラグがBに変化した後、リーダーからの電波を受けているあいだはフラグBを継続し、電波を受けなくなったら2秒間はフラグBを継続し、その後RFIDタグに設定されている時間を経過後にフラグをAに戻す。電波を受けなくなった後のフラグBの最大継続時間は規格化されていないため、場合によってはフラグAに戻らないことがあります。
S3 (セッション 3) S2と同じ。

読み取り済みタグの連続応答を抑止する

  1. TagAccess for iOS を実行します。RP902とのペアリングやTagAccessキーボードの設定などは事前に完了しておいてください。

  2. ホーム画面の[設定]をタップします。

  3. 設定画面の[プロファイル一覧]をタップします。

  4. プロファイル編集画面の[追加]ボタンをタップします。

  5. 任意のプロファイル名を入力し[確認]ボタンをタップします。

  6. 追加したプロファイル名を選択します。

  7. [ターゲット]と、[セッション]を希望の値に変更します。ターゲットは、AまたはBのどちらのインベントリ済フラグを読み取りの対象とするかを設定します。AおよびBの両方のインベントリ済フラグを読み取り対象としたい場合は、トグルターゲットのスイッチをオンに切り替えます。セッションは、RFIDタグがどのセッションを使用するかを設定します。

    希望の値を設定したら、確認ボタンをタップしてプロファイルを保存します。

  8. TagAccess内のインベントリで使用する場合は、設定画面の[インベントリ]をタップします。

  9. [プロファイル有効]を、追加したプロファイルに変更し、ホーム画面からインベントリに移動して読み取り操作を行い、希望する動作になっているかを確認します。

  10. 外部アプリで使用する場合は、設定画面の[データウェッジ]をタップします。

  11. [プロファイル有効]を、追加したプロファイルに変更し、[単一読み込み]のスイッチを[オフ]にします。その後、上向きスワイプまたはホームボタンでTagAccessを最小化し、メモなどのテキスト入力が可能なアプリを実行して、読み取り操作を行い、希望する動作になっているかを確認します。